新海誠監督作品は前回の君の名はでもそのグラフィックの良さに感動しましたが、今回も劇場鑑賞して良かったと思えるほど、リアルで素晴らしいグラフィックでした。東京から家出してきた男子高校生が、東京で一人生きていこうともがく姿、でも高校生一人では一人前の生活はできないという現実。
また天気の子である女の子も自分の能力を使いすぎてしまったりと、若さ故に色々なことを考えずに突っ走ってしまう姿も、とてもリアルに描かれていたと思います。最近では大人びた高校生も増えましたが、まだまだ一人前ではないこと、大人や沢山の人がいるから生きていけること、自分の思春期の時の気持ちと重ねて見てしまい、もどかしさと、共感と、色々な感情が沸き上がる映画でした。グラフィックの良さに関しては4D上映をしていたのでそちらで見た方がよりリアルさが伝わったと思います。
実際の東京の街並みを忠実に描いていたり、また映画の途中で出てくる花火のシーンは本当に感動しました。やや企業広告が多いというか、商品名をクローズアップしたシーン、商品が目立つように描かれているシーンが多く少し気になりました。ただ、ジブリ飯が流行るように、天気の子の食事シーンもとても良かった。思春期の甘酸っぱい恋愛と、早く大人になりたい、一人前になりたいもどかしさがとても絶妙なバランスで描かれた、良い映画だったと思います。後半はハンカチ必須でした。